2007年2月19日 (月)

2007年度全日本吹奏楽コンクール課題曲解説<光と風の通り道⑦>

<光と風の通り道>

Trioからは、曲想自体は大きな変化もさせず、エンディングに向かっていく。

ひたすら、みんなで主題を口ずさみ、フィナーレにふさわしく各楽器が勢ぞろいしていく。

Kの前のritと、そのあとのa tempoで唯一ともいえる「変化」を見せる以外は、ひたすら無理のないクレシェンド。

・・・

そうなんです。

無理をしない。それが特徴の一つでもある後半。

シンプルで、オーソドックス。

それでいて美しい旋律に魅了される。

そんなところが、この曲の大きな魅力。

何か、懐かしいような、記憶の中にあるマーチのように思える。

ノスタルジックな一瞬。

心を打たれる、名曲です。

(光と風の通り道:解説おわり)

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2007年2月18日 (日)

2007年度全日本吹奏楽コンクール課題曲解説<光と風の通り道⑥>

<光と風の通り道>

きょうもスコアがありませんので、記憶に頼った、、、ではなく、記憶に残る課題曲解説をしよう。。。汗

・・・・・

やはり、Trioからが気になる。この曲の演奏ポイントのようです。

・・・

Trio~

イントロを抜けると、ドラム&パーカッションがいなくなり、主題組の木管と、キザミのボーン、それにユーフォ、バスだけになってしまう。

それだけの軍勢で、後半の骨組みたる印象が決まってしまう。

つまり、単なる導引としてではなく、曲の主役として中間部を盛り立てないといけないわけです。

シンプルだからこその、心に訴えるサウンドを出し尽くそう。

・・・・・

特に、バス族(チューバ、弦バス)にはスゴい期待がかかってる。

まさに孤軍奮闘。

戦場で、自分ひとりが生き残ったときでも、たった一人でも最後まであきらめないで、勝利を信じて戦い抜く、ってことです。

その時のために、メトロ練!たったひとりでもやりぬく!!

これは、存在感を最大にアピールできるバス吹きになるため、の練習でもあるんだよ。

・・・・・・

リード楽器のレガート奏法についてですが、みなさんの自主的な奏法にお任せします。

レガート奏法であればいいわけなので。

ただし、審査員を含む観客から『 これはレガート奏法ではない 』っていわれないように。

その場合は、それはレガート奏法ではないので。(笑

・・

同じ楽器なので、サックスとクラ族に。

ひとつの参考までに書くと・・

口の先端の、リップやタンギング、歯の締め付けなどでレガートをやろうとせず、口の内部にかかる圧力でスラーを進展させること。

これが「レガート」の基本。

(つづく)

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2007年2月17日 (土)

2007年度全日本吹奏楽コンクール課題曲解説<光と風の通り道⑤>

<光と風の通り道>

しまった!スコアを忘れて帰ってきたっ。。。。汗

・・・

というわけで、きょうはスコアなしで書きます(大汗。

・・・・・・・・・・・・・・

Trio~

木管の見せ場。

どうやってレガートで観客を感動させるか。

大一番やね。

まず、音量を落とせないことです。

というのは、この旋律を軸にした展開で曲をエンディングまで持っていく必要があること。

そのために終盤戦の金管群との音量対比を前にして、ここの木管のラインも音量を大きめに演奏を行なう必要があるということです。

つまりここのダイナミクスはPであっても、Pではない、ということ。

その鉄則に逆らって音量変化をやると、この後半がごじゃごじゃになってしまう。

難しい言い方をすると、アーティキレーションの崩壊。陳腐化。

・・・

ですから、あくまでも木管群のレガート奏法、そのもので歌いきることが重要なのです。

リード楽器の弱点のひとつ。

金管ほどにはアンブシャーの変化のみで曲想が変えられないのです。

そこで、ここでは、息の圧力が重要。

それによって滑らかなスラーを実現する。

分かっているひとには、ああ、あれのことか、でハナシは終わり。

そうでない人には、複雑。

・呼吸に勢いをつけろ

・腹筋で吹け

・下腹に力をいれろ

・息をたくさん出さんかい

・ベルアップしろ(笑

・・・いろんな指導が飛び交うのでしょうな。

でも残念。全然はずれ(汗

全部デタラメじゃ。

レガート奏法とは一切、関係ありません。。。

・・・・・

そして。

全国の吹奏楽顧問センセイがたに。

ここで意味もなく生徒を怒鳴る方に。

『 おまえら、音、落とさんかいっ! 』とか生徒をしかる方に、です、はい。

そのときは、あなた自身の勉強不足かいな?(爆。

(つづく)

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2007年2月16日 (金)

2007年度全日本吹奏楽コンクール課題曲解説<光と風の通り道④>

<光と風の通り道>

Aから。

バリサクとバスクラ、それにユーフォ、チューバの低音グループ。

副旋律的打ち込み。リズミックアクションが心地いい。

新鮮で歯切れがよく、かつ、印象的に耳に残るように演奏したいものです。

・・・・・・・・

ここらあたりは自己主張のしがいがありそう。

メトロ練習をひたすら続けるしかありませんね、、汗。

そして、リズム形態を変化させたりの基本を体で習得しよう。

そうしておけば、地力が勝手についてくる。

・・・・・

BからCにかけて。

スキップの十六分。

裏の音が前のめりにならないよう、また、鋭さが失われないよう、メリハリがほしいと思います。

また、シンコペーション(拍の裏にアクセントがあるところ)は、ここではよりアクショナブルな効果がほしい。

重心をやや前にかけながら、アクセントポイントを利かせたいですね。

これは各楽器とも同じです。

バンド全体で、なにか、いいアイデアがないか話し合ってみてはどうでしょうか?

全体での統一した奏法がみつかるといいと思います。

・・・・・

Aからのメロディ~それに続くライン。

まず、クラとサックスのソリに一体感がほしい。

これは絶対条件です。

やわらかく、透き通った、対応能力のある音質を目指したい。

審査員は、そのことは当たり前だと思っている。

実際、出来て当然なのですが。出来てますか? (笑

コントロールしにくい、ざらざらした音は出したくない。

それだと他のサウンドが溶け合わず、客席にはスカスカに聞こえてしまう。

厚い、小回りのきかない固そうなリードはチームワークの敵であることを認識すること。

・・・・・・・・

~Cまで。

ここでは各楽器のアウフタクトが、その次の小節の頭からのラインを、より明確に聞こえさせる役目も担っている。

ひとつひとつのスタッカートを的確に発音できるよう、個人練習でタンギングの発音研究をしてくださいネ。それは個人練習でしか会得できないことなので。

特にアタックの正確さ、音の形の整備!とても重要です。

八分と十六分が、滑って不安定になったりしないよう、音符の長さを十分に感じさせ、かつクレッシェンドを効果的に行なえるよう、メトロノームを使った練習を。

パート単位でみっちりチェックをいれたいところ。

・・・・・・

各楽器の練習方法など、ざっと並べて見ました。

・・・・・・・

全パートに言える事ですが、この曲は、そのままエチュードとして捉えることもでき、メトロ練などでの基礎・応用練習のネタにできます。

春休みまでの基礎練習用に抜き出しておくといいのではないでしょうか。

いくつかのパーツに分けて繰り返しましょう。

そうすることで、基礎・応用・本番での実戦用にと、すべて対応できるエチュードになるはずです。

この方法はコンクール本番での他団体との差をつける方法でもあります。

新入生を迎えるまでにバンドのリズム感覚、音感を養っておくといいと思います。

(つづく)

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2007年2月15日 (木)

2007年度全日本吹奏楽コンクール課題曲解説<光と風の通り道③>

<光と風の通り道>

構成として、とても理解しやすい曲だと思いますし、演奏するものの勉強がたくさん出来る曲ですね。

練習を通して、いろいろな経験を積み重ねましょう。

・・・・・・・・

・イントロからCまで

ひとつの提案から。

フルートとクラの3連符のところですが、ある意味で脚色をしてみてはどうでしょうか。

3連符を少しクレシェンドさせ、3拍目を少しアクセント気味に発音し、印象付けをする奏法。

あくまで基本は踏襲すべきであり、楽譜のとおり演奏する能力がないとハナシにならないのは言うまでもないのですが。

その基本練を十分に行なったうえで、ここの木管は、一味、スパイスを聞かせてやりたいところですね。

冒頭から、審査員に一泡ふかせてやれ(笑

・・・

いずれにしても、ここの木管はパッセージが早くなったり、滑ったりは避けたいところです。

曲のスタートだけに、ポカはやめてね。(爆

3小節目の2拍目。漠然と吹いていると、なんとなく吹いてしまうことになる十六分。

頭の音をテヌートつきのアクセントで吹くと後の音がきれいにまとまる。

金管とサックス。1小節目と2小節目、それぞれに4拍目が次へのアウフタクトになっていることに注意。

アクセント記号がつけられてないのですが、ここで音楽をスタートから波に乗せるところ。

元気に、歯切れよく!

それに呼応してAの1小節前のリズムセクションのキザミが始まる。

明るく、主役のつもりで十分に。

音の形でいうと、楔(くさび)かな?

逆3角形のコンクリートの楔を、しっかりブチこんでね。

・・・・・・

Aの主題。

Bクラとアルサクのテュッティ。

音の通りがすべてを握っているかも。

普通に吹いたチューニングのB♭。

どんな音がしますか?

そんな何でもない気遣いが大切なところです。

と、そう聞いても、そのことを本気で考えるひとは10人に一人もいないんですよね、実際(汗。

で、その10人に一人のひとだけが予選を突破し、県大会でも上位に行くわけです。

世の中って、キビしいんよ。

(つづく)

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2007年2月14日 (水)

2007年度全日本吹奏楽コンクール課題曲解説<光と風の通り道②>

<光と風の通り道>

まず最初に、基本的考え方から。

冒頭のダイナミクスについて。

譜面上は、f、なのですが、これは各バンドのサウンドによって、まちまちに変化させていいと思います。

つまり、おなじf(フォルテ)でも楽団によってダイナミクスがかわっても差し支えないように書かれてある曲だといえます。

ですから、最初に自由な曲想ありき、なのですよ!

これには根拠はありませんが、そう思います。

冒頭のアタックのスタイルにもこだわりはなく、自由にエントリーしていい!作者はゼッタイにそう言っていると思う。

・・・・・・・参考演奏の大阪市音楽団。

40数名の編成であり、音量的には最小公倍数的な効果を狙って演奏しているように感じる。

(これは他の4曲にも言えるのですが)

そうやって演奏していても、この曲はフィット感、エネルギーを感じさせる。

歯切れのよさ、スムースな曲想、音の出はじめのクリア感。

それらはすべて、最小限の編成で、この曲の演奏メリットを如何なく発揮できることを物語っているのだといえます。

・・・・・・

コンクールに出場したいが編成がいまひとつ小さく、かつバランスに自信がない・・・

そういったスクールバンドが多いと思います。

本当に、みな、悩んでいることと思う。

この曲の作者は、そういった場合でも演奏可能になるように、そのためにこの曲を書いたのだと、痛切に感じます。

(つづく)

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2007年2月13日 (火)

2007年度全日本吹奏楽コンクール課題曲解説<光と風の通り道①>

<光と風の通り道>

作曲者の栗栖健一さんは、広島出身。

あの「 基町高校 」でトランペットを吹いていた。

もう、それだけでぼくの心が踊る。

・・・・・

基町高校吹奏楽部で思い出すのは「カレリア」のマーチ。

ひとりひとりの音楽が、手に取るように分かる、実力の演奏だった。

25年たっても色あせない、印象深い、全日本での名演奏!

なるほど、あの学校の後輩ならば、こんなに素晴らしい行進曲を書けて、当たり前だ。

納得して、作者の実力に恥じない解説をしたいと思います。

・・・・・・・

(つづく)

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