2012年8月 5日 (日)

課題曲解説:吹奏楽のための奇想曲「じゅげむ」⑤

G~

特徴が発揮しにくいかもしれません。

ここは、ハーモニーの美しさで決めたいです。

中低音域でいうと、ユーフォとチューバのオクターブキープですね。

とくにユーフォの音のオリジナリティの利かせ方。

その主体性ある音に期待したいです。

H~

ここは、拍子が4拍子以外の変拍子でシンコペがあることに注意、というところです。

I~

アクセントの位置を見逃さないことだと思います。

楽譜に忠実に、かつ、積極的なアクセントワークが必要。

積極的に!

J~

伴奏組と主題。

この聞き分けをして、音量のセレクションが勝負どころ。

極端なほど、その音量制御がほしいです。

K~

掛け合いの旨み。

これはちいさいけれど、演奏ポイントです。

M~

アーティキレーション勝負、ですね。

伸ばすところ、レガートで歌うところ。

その表現が最重要。

楽譜を読むことから連想される、全ての組み立て、リズムやスラーに気をつけながら、忠実に音楽を作っていってください。

<全体として>

曲のテーマである「じゅげむ」は、古典落語の一つなのですが、この曲の元をたどれば、各地の郷土に伝えられる「童謡」や「民話」に起源を持つモチーフのひとつとしても捉えることが出来ると思います。

つまり、それもヒントにして曲想を得、演奏に生かせればいいのではないでしょうか。

その「素材」を生かす、特徴をつかんで表現に用いることができれば、その楽団らしい、伸びやかな演奏が出来ると思います。

(奇想曲「じゅげむ」、おわり)

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2012年8月 1日 (水)

課題曲解説:吹奏楽のための奇想曲「じゅげむ」④

E~

ここのポイント。

まず、基本的な調性が変わることです。

そのことなのですが、日本古来の「ヨナ抜き」に近いチューニングがされています。

まぁ、この曲は最初から、その細工がしてあるのですけれど、そのことが、ここで更に強化wobbly

なんのことはない、抜ける音が変わっているわけなのですが、、

でも、なぜ、ポイントなのか?

それは、主題の印象を更に深く植え付けるためではと、ぼくは思っています。

・・

それは、さておき。

調性で印象を深くしていると同時に、速度もゆっくりにしていますョ。

ここでのサインは、「じっくり」です。

それも、一定の速度をキープさせた上で、短い単位のフレーズを余裕を持った印象に完成させることだと思います。

一番、必要なのは、各パーツごとの、「長さ」ではないでしょうか。

具体的に言うと、八分音符のパッセージでは、各小節の一拍目オモテの八分。

十六分のパッセージの場合は、各拍最初の十六分が短くならないような、テヌート気味くらいの「じっくり」演奏を心がけることだと思います。

勿論それは、テンポの切れを失わないようにすることは必須となります。

F~

レガート奏法、これの完成度。

それが審査ネタです。

4小節ごとの表現をどうするか、プッシュとサブトーンをどう表現するか、、、

そういった光と影、、、

細部のディレクションが必要なところです。

ブレスポイントも大切。

それによって、曲の印象も大幅に変わってしまう、そんな部分です。

(つづく)

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2012年7月31日 (火)

課題曲解説:吹奏楽のための奇想曲「じゅげむ」③

じゅげむ、じゅげむ・・って、知ってますか?

実は、これって知らない人が多いんです。

ぼくも、小さいころに父親に聞かせてもらったことがあるくらいで、あまりなじみがなかったんです。

ぼくが少年時代に亡くなった父のことなので、あまり記憶も多くないのですが、(それを歌ってくれたのも1っ回だけだったので)・・

でもね、その時のこと、鮮明に覚えているんです。

自分でも不思議です。

・・・

リズミカルな文脈の流れが印象的でした。

この曲の作者も、そのことを意識して曲を作っているのではないでしょうか。

子どもの遊びに登場してくる(そして覚えてしまう遊び)曲なので、そんなに速くもなく、一定の流れ(速さ)に従って脈動する、とても印象的なスタイルです。

それを真骨頂にしているようです。

なので、演奏の方も、それを念頭に曲想を作っていけばいいのではないでしょうか。

//

A~

いかにも、言葉遊びにふさわしい、喋りのリズムです。

まるで、幼い息子に、お話をして聞かせている父親のような、懐かしい、口語体の輝き。

ぼくも、ようやく人の父親になれたので、ここの愛情表現のこと、よく理解できる気がします。

Aの主題は、だれかに優しく、語りかけているのです。

それを考えると、ここの八分音符のスタッカートは、心の軽さ、喜びな訳ですね。

音のはね方や切り方を研究しながら、最適な表現を見つけてください。

B~

ホルンやユーフォは、リズムが不鮮明になり易い部分があります。

打楽器の、アタックと3拍目のリズムを合わせながらフレーズを感じて演奏してください。

C~

曲想的なニュアンスの変化、とても気を付ける場所ですね。

そして、この魅力あるフレージングを成功させるために、伴奏グループの統一感づくり。

これが必需です。

適切な練習方法がモノを言います。

ここでは、リズムを徹底させる方法の分奏が必要だと思います。

リズム変奏を取り入れた、徹底したフレーズづくりに期待です。

(つづく)

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2012年7月29日 (日)

課題曲解説:吹奏楽のための奇想曲「じゅげむ」②

ざっと、吹いてみました。

クラリネットとアルトサックスです。

(なかなか、スリリングで面白いhappy01

そして、、、やはり、パートごとの役割の差は、あまりないことがわかりました。

あるのは、音域ごとにまとめたテュッティ。

そのことは、ほかの、木管や金管も同じようです。

・・・

日本の古舞踊的モチーフ選択といい、音の流れやリズムの使い方といい、う~ん、、、やはり、「大栗裕」さんじゃあーりませんか!

ぼくらの世代は、大栗裕さんといえば、「天の岩戸」です。

尼崎市吹奏楽団の名演がアタマによぎります。(懐かしいな・・)

この「じゅげむ」も、天の岩戸のように、躍動感いっぱいに演奏が出来る佳作なのですが、違いは「課題曲として作曲された」ということ。

このことは大きいです。

3分半で演奏できるようにしてあるわけですが、そのために、ストーリー性は最小限にとどめていて、、「天の岩戸」のダイジェスト版のようでもあります。(笑)

また、中間部でのソロの美しさは、アルト冥利に尽きる(美味しすぎでっせup

こら、アルトはこれを吹きたがってるやろsnow

元・アルト吹きのワシにはたまらん刺激でした。

・・

それはともかく。。。

先日も書いたように、この曲はA-B-A形式で書かれていて、たてわけは分かりやすいです。

そのたてわけが非常に重要なのですが、課題曲として書かれたため、短編です。

A(1分)~B(1分)~A(1分)なのですよ~(笑)

特に、第①主題を多く含む「A」

では、ややもすると「さらっと流した」感のある演奏に陥らないとも限らないです。

なので、表現不足を取られないような、しっかりした「たてわけ」ができるよう、少し踏み込んだ演奏表現を研究する必要があると思います。

これは、単に「音量変化」などでの逃げにならないような方法で、という意味です。

けっこう、ムツカシイです。

(つづく)

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2012年7月28日 (土)

課題曲解説:吹奏楽のための奇想曲「じゅげむ」①

おまたせいたしました・・・(でも間に合うかな、、、)

急いで書きますねsweat02

・・

特徴(演奏ポイント)は、、

①八分音符を基本にしたリズムの面白さを発揮する

②シンコペーションをうまく表現する

③タムとティンパニの音をイメージし、全体合奏のリズムをうまく乗せる

④A-B-Aの構成での曲想変化(対位法)

⑤「じゅげむ」の歌(口語表現)の面白さを、そのまま器楽法に転換

・・こんなところが把握できていると、いいと思います。

/////

この曲って、音域ごと、楽器の音色ごとにラインを流す手法で書かれています。

また、そのなかでのユニゾンも多いです。

そして常に、リズムの核となり下支えしているのがタムなどの太鼓です。

そのコンビネーションにより多くが構成されています。つまり、それが曲の大部分なのです。

また、音域も、各楽器のいちばん鳴らしやすいところで鳴らされていますね。

つまり、作曲者の頭の中で鳴っている旋律を一旦、ピアノ譜にうつして、それから該当する音域の楽器のパート譜を作成、、この順で書かれたのではと思います。

そうだとすると、作者の意図であるコンデンスを再現するには、パート間の受け渡し、コンビネーションの精度を上げて、一体感のあるサウンドづくりを重視する・・がより望ましい練習方法ではないでしょうか。

なので・・

<効果的と思われる練習方法>

①パートごとのまとまりを最優先する

②パート間でのコンビネーション、やりとりの練習

③個々のパート(2~5人ずつ位)ごとに、打楽器との合わせをする

このあたりがお勧めです。

(つづく)

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