2012年7月25日 (水)

課題曲解説:行進曲「よろこびへ歩きだせ」⑥

154小節目にrit.があり、インターバルが置かれます。

ゆっくりした展開ですが、行進曲らしい「歩み」を続けてきたのですが、ここでは「コンサートマーチ」としての意地を見せているような気がします。(笑)

それは、最初に書かせて頂いたような、英国調の「祝祭」をイメージさせている証(あかし)なのかもしれません。

女王が入場。ゆっくり行進し主賓席まで来て振り返り、皆のほうに向かって手を振る・・

そんなイメージかもしれません。

(ああ、そうだ、、ちょうど明日からロンドンオリンピックが始まります。)

関係ないか。。sweat01

////

<演奏のポイントまとめ>

和声の進め方を把握して、その都度、変化を試みることが大切だと思います。

ホルンやトロンボーンなど中音域の金管が特になのですが、リリース(音の切り方)や伸ばした音の安定感づくりが重要だと思いました。

フレーズが美しい曲。その受け継ぎには最大に注意したいです。パート間、あるいはパート内部でも、多くの課題が作られていると思います。

音量表現的には、とてもデリケートな曲。ディナミクの大きな変化をさせて表現過多になると、ヤバいです!

「ゆっくり」イメージのなかに、こまかなパッセージがちりばめられています。特に木管!その表現が「おおまか」にならないように!アプローチするタッチ(音の出だし)に注意力を使って、鮮明に表現したいところ満載です。(笑)

最初にも書きましたけれど、この曲、アイテムがはっきり立て分けられていて、今、自分がどのような役割なのか、どう表現すべきなのかをしっかり理解し、統一性のある演奏をすることが必須なのだと思います。特徴のある曲なので、ややもすると「つかみどころ」がわかりにくいこともあるかもしれませんが、指導者の曲想指示をいただいて、表現方法の一本化を図ってください。

パートの中で別れて違う表現が多くなされています。セカンド・サード・フォースたちの演奏精度が試されそうですが、逆に、腕の見せ所でしょう。音量で聴かせるのでなく、正確さ、音のシャープさ、表現の引き出しの多さ・・などで、しっかり魅了してくださいね。それがポイントです。

では、みなさん、頑張りましょうね。。応援しています!!

(「よろこびに歩きだせ」終了)

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2012年7月22日 (日)

課題曲解説:行進曲「よろこびへ歩きだせ」⑤

F~

第1テーマの繰り返しですが、より一層のメリハリで演奏したいです。

文字どおり、後半の力強さ、牽引力をもって終盤を作っていくところ。

改めてスコアを見てみると、ここは、より華やいだ雰囲気ですね(笑)

華やぎ・・絵でたとえると、花の色を増やして鮮やかに広がりを見せているような。

参加している楽器もほぼ全てとなり、全パートのひとたちが細分化して、自分の役割を各々に果たしていくことになります。

また、サックスなどに新たなアイテム(パッセージ)が加えられ、ちいさな変化を見せるようになります。(123小節目)

そして、そこからディナミクを変えます(クレッシェンドからフォルテ)。

これは、Finaleにむかう烽火(のろし)のようなものかもしれません。

どぢらかというと、この曲はディナミクによる大きな変化をみせないでここまで来たわけなので、ここは満を持して、一転させる構図です。

////

128小節目からのFlとTpですが、3オクターブユニゾン、、になりますかね?

音色を合わせるのが難儀じゃが・・wobbly

ここは、合わせる意識を「音色」からやや離れて「ニュアンス」にしてみるといいかもしれません。

それも、精神論的にならず、「音程」や「リズム」の正確さに裏打ちされた、しっかりした「ニュアンス(曲想)」、ですね。

133小節目アウフタクトから受け応えるホルンもまったく同じ。

この8小節を完成させられて、初めてフレーズが繋がり、終盤への流れを作ることができるというわけなのです!

ともに、落ち着きを持ったフレージング、、余裕のある表現力に期待です。

(つづく)

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2012年7月21日 (土)

課題曲解説:行進曲「よろこびへ歩きだせ」④

C~

要するに、Aの回帰ですね。

Aと違う点は、「ユニゾン」楽器が増やされ、テーマのラインがよりいっそう強化されていること。

クラ、アルトサックス、トランペットです。

ここでは、基本に忠実に、かつ、オリジナリティを感じさせる演奏がしたいです。

単純に「音程」、とか、「一体感」とかいうことでもなく、表現としての統一が決め手になるのかもしれません。

ここでも、優れたディレクションが必要なのだと思います。

そして指導者が、なにをどう「作るのか」の哲学にもかかっている、、そんなところなのでしょうか。

・・・・

D~

こここそ、何をどうやって表現するのか・・を問われる場所、、ですよねsweat01

イメージを決めて、そのとおりの音楽にする。

言葉で言ってしまうと、こんなに簡単です(笑)

楽譜も簡単そうだし、、解説はいらんじゃろ。。bleah

・・・

最初に考えるのは、6小節ごとのフレーズのこと。

不用意なブレスを避け、できれば12小節単位の表現方法も考えたいです。

その表現のポイントとしては、いかに音をつなげるか、あたりだと思います。

具体的に言うと、スラーをつなげて受け渡す場合のジョイントの部分を、スムーズに受け渡すこと。

それと、休符を休みすぎないこと。

必要な音の長さを意識して、レガートの感じをつかむことだと思います。

(つづく)

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2012年7月15日 (日)

課題曲解説:行進曲「よろこびへ歩きだせ」③

A~

いかにもというほどの、イギリスのイメージが心地よいです(笑)

音の鳴らし方。これが重要な気がします。

具体的には、クラリネットとサックスが中音域で旋律を淡々と動かし、金管中低音域が主なリズムを重ねてフォローしている形式。

まさに、ホルストであり、エルガーですよね(笑)

・・・

音量バランスで、素朴な形式をかもし、さらに、作者のいっているように「威厳を持って」演奏する、が主眼の作り方です。

このことに、「効果的方法」はないです。

正しい耳を持った方が、合奏でディレクションしていくしかありません。

木管は、スタッカートの八分音符をどう扱うかも大切だと思います。

中途半端な止め方をすると不統一なイメージになってしまいます。

徹底した表現に努めることだと思います。

//

B~

第2テーマがレガートで出てきます。

第1テーマの、いわば「裏テーマ」として、呼び起こされて出てくることに、演奏のヒントがあるかもしれません。

マーチであることを忘れないような、こまかな表現が期待されます。

のびやかに。

かつ、同じパートのなかでの「受け継ぎ」もスムーズにこなして曲を進めます。

気がついている方も多いと思いますが、この曲って、ムツカシイですか??

とっても基本に忠実ですが、難易度はさほどでもないでしょう?

であれば、音程の精度やレガートの美しさを前面に出した表現の細やかな音楽を心得たい・・

そのことが最重要なのだと思います。

(つづく)

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2012年7月 8日 (日)

課題曲解説:行進曲「よろこびへ歩きだせ」②

<構成分析>

イントロ~

(ドラムマーチ)~

A~

第1テーマ

B~

第2テーマ

C~

第1テーマ回帰

D~

中間部(Trio)前半

E~

中間部(Trio)後半

F~

第1テーマ回帰(2回目)

G~

第2テーマ回帰

156~

エンディング前半(第1テーマのモチーフ使用)

160~
エンディング後半(イントロのモチーフ使用)

////

イントロ。

まず、ビートですね。

曲の基本的なリズムは、先日も書いたように「四分単位」で進行しています。

ここでの、金管のファンファーレ形式で書かれている導入も、つづく木管も、それはそのとおりです。

そのための、ビートがそこなわれないための練習方法が必要でしょう。

具体的には・・やはり、八分音符の長さを正確に感じてテュッティで練習することだと思います。

・・・

金管。

簡単に言ってしまうと、ここは、「2小節ごとの分散和音」で展開しています。

曲が変ロ長調なので、inB♭で書くと、つまり、、、

<最初の2小節>   ド ミ ソ

<次の2小節>    ミ ソ シ

<その次の2小節> ソ シ レ

~~なんやん、楽譜どおりやん。。bleah

でも、それをわかったうえで、和声をしっかり整える・・

その作業ができるのかどうか・・それが、、、楽しい(しんどいかも)

・・

木管はというと、その金管の和声に呼応(呼びかけに応じ)して、木管だけでの和声を作るわけですね。

パッセージの始めに、バリトンサックスやバスクラたち、木低楽器による「基音」があり、それに全体が乗る格好です。

そして八分音符が、これも分散和音になっていて、木低に呼応しています。

ここは、ビートを損なわないようにしながら、たいせつに響かせたいです。

(つづく)

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2012年7月 7日 (土)

課題曲解説:行進曲「よろこびへ歩きだせ」①

最初、この曲の参考演奏を聴いたとき、ああ、ブリティッシュ・スタイルだなぁ・・と思いました。

たとえばホルストやエルガーたちが築き上げた、堂々たる作品の数々。

1拍(四分音符単位)で進行するスタイルのサウンド。

英国では、たとえば女王の「戴冠式」や、国家行事での演奏には、このスタイルの曲が演奏されます。

宮殿での式典では、曲の鳴る中、女王の入場や荘厳な戴冠がなされ、雰囲気を盛り上げます。

この曲が、それらを連想したものだと、ぼくには思えました。

つまり、モチーフ自身が英国スタイルの代表的なリズムスタイルに近くなっているのでしょう。

・・

いざ、スコアを拝見しはじめて、益々それは具体的に見えてきました。

一曲を通していくつかの主題が重々しく主張され、それが繰り変えされることでも、いっそう力強い歩みを讃えているようです。

また、それこそが作曲意図だったのかもしれません。

///

スコアをざっと通してみてみると、、、

何回か、アーティキレーションを変えたうえで同じ主題が出てくるようです。

そして、なにやら、、

ありゃりゃ、、

その時々に表現の展開がされ曲が進展していて、なんだか演奏ポイントも、それを読めば、かなりわかるような気がします。

それがアタリなら、曲想理解も楽になるかもしれませんね(笑)

<ラインの種類分析>

①イントロのモチーフを40小節目(以下、小節目を略す)、62、160にも使用

②Aの第1主題がC、F、156にもでてくる

③Bの主題を、Gで戻し、レガートなふくよかさを回帰させている

そして、その変化ごとに演奏ポイントが到来し、表現の節目になっていることに注意。

がらっと変えてしまうのではなく、徐々に表現の方向性、角度を変える・・そんな雰囲気のするスコアですね。

そして、曲全体の統一性、一体感を出しているのだと思います。

(つづく)

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