2011年8月 6日 (土)

課題曲解説:南風のマーチ⑯

<合奏指導編 9>

エスクラとフルートで、一箇所、気になるところがあるのです。

それは、、、

80小節目とアウフタクトの部分です。

状況から言って、周りの音量に負けないディナミクが必要な部分。

が、しかし、ここではエスクラとフルートだけで乗り切ろうとしています。

しかも、その他多数の楽器たちは、相変わらずのイケイケ(笑)

それも、ここに来て、クレッシエンドしてf(フォルテ)で演奏しています。

この音量バランスを、どう理解したらいいの?

参考演奏の市音は、ここはうまくカバーしていますね。

さすがプロなのですけれど、、

アマチュアの中学生高校生は、、いったい、どうしたらいいのですか?

質問が飛び交いそうです。。。

・・

Hからのトロンボーンは対旋律ですね。

「音の抜け」のいいカウンターにしたいです。

オクターブ跳躍があるのだけれど、ここは音程が上り過ぎないようにしながら、最初のアタックと同じ強さで各拍を表現したいです。

そして、四分音符が長くなりすぎないことだと思います。

楽器の特徴を活かした、魅力的なフレーズを考えてくださいね。

・・・

同じところ。

全合奏なので、各楽器ごと・ラインごとの表現方法を統一し、4小節ごとのイメージをしっかり表現出来ることが必要です。

同じディナミクの中であっても、光と影、強い部分と抜く部分、、などの表現を区別しながら進めてほしいです。

ややもすると一辺倒な「押し」と捕らえられそうな部分でもあります。

そうならない(感じられない)ための工夫がほしいと思います。

(一応、終了)

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2011年8月 4日 (木)

課題曲解説:南風のマーチ⑮

<合奏指導編 8>

Gで一瞬、平行調に変化させた後、今度は「完全4度」に転調し、第二Trioに持って行きます。

あっけらかんとした、若さあふれる行為ですね(笑)

・・

作者が「後半以降、行進曲としては異質な要素が・・」と語っていました。

それが一番出ているのが、この、Gから9小節間の動きではないでしょうか。

人格に例えれば、この曲の中で一番ここが、エキセントリックです。

同時に、それだけ「変化を楽しませる場所」でもあるわけですね。

///

演奏側は、60小節目からのクレッシェンドに集中力をもっていきたいです。

そのお膳立てとして、58小節目アウフタクトからの、メゾピアノに落としながら作る音づくりにも配慮するところです。

しっかり輪郭を持ちながらも、抑えた音量で「緊迫」した場面転換を成功させてください。

・・・・

Hから。

う~ん、、、複雑だ。。(笑)

いや、スコアをピアノ譜に置き換えると、そんなことはない、けっこう整理されて見えるはずなんだよね・・

それなのに、そのピアノ譜を4~5つほどのパーツに分けて吹奏楽版にすると、、「あー、こうなんのか!」って感じcoldsweats01

中音域で、音の質からまとめて「オーボエ」「Bクラ」「Aサックス」「Tサックス」「ペット」「ユーフォ」が旋律。

高音域木管とグロッケンでオブリガート。

頭打ち・後打ち。

それに、副旋律はボーン、ですね。

この構成、すんごく吹きやすいと思いません?

めっちゃ、、気持ちいい、、ガンガン行けそう、、でしょ??

そーなんです。

ここが、めっちゃイケそうでありながら、

バラバラになりやすい場所よん。

演奏する本人が自分のサウンドチェックしにくいからです。

そして、各ラインのTuttiごとの音量バランスのこと。

その、ラインの中での各楽器ごとの音量調整こそが難しいんです。

たとえば、旋律ラインだと、木管と金管の音のなじませ方、、とかのことです。

ここはドンと出す音が必要です。なので抑えればいいって問題じゃないですよね。

その条件で、音の統一を図る必要があります。

奏者も指導者も、ここは慎重に行きたいです。

フィナーレの「とっかかり」の部分ですからね

う~ん、、、サウンド、壊さないようにね。。。(爆)

(つづく)

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2011年8月 3日 (水)

課題曲解説:南風のマーチ⑭

<合奏指導編⑦>

Gアウフタクトから。

フルートのソロがエピソディックに入ります。

大阪市音楽団の1番フルート。

この方の参考演奏は、聴かないほうがいいし、DVDも見ないほうがいいです。

だって・・上手すぎるモンsweat02

(それに、美しすぎる、、lovely

ぼくのお宝じゃ~~heart04

タハ~sweat01、、、up

////

ゴッホンdash

それはともかく。。。汗、、

何が言いたかったかというと・・

市音のフルートさん、「さらっと」こなして、「じっくり」演奏されていますでしょ?

この、「さらっと」と、「じっくり」がほしいんですよね(笑)

・・・・・

このGですが、伴奏をMotion stopさせて、フルートに集中させています。

リズムセクションを空白にして、ホルンの4パートでの二分進行だけにして、『フェイント』をかけています。

演出技法としては、行進曲ではとても珍しいです。

ってか、、ありえない(笑)

これ、大きな意味で、音量的対位法なわけですね。

それも効果的に作動させています。

//

また、ここのホルンは安定させたいね。。

ホルンの四重奏のような、どこかに音程基準を作って全員が合わせるとか、、

自主性が問われる場所です。

・・

ポピュラー、そしてフュージョンでも用いる演出技法。

うまく対比させたいねー。

あ、そういえば、ネリベルが「交響的断章」で、マクベスが「マスク」や「ドラマチコ」で、使ってましたっけかね。

(かつて、20代のころに勉強した作曲論を思い出します・・)

懐かしいです。

(つづく)

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2011年7月31日 (日)

課題曲解説:南風のマーチ⑬

<合奏指導編⑥>

Eから。

4度もぐって、オーソドックスなTrioを形成します。

そして、第一主題の動きを保持させたライン動機ですね。

ここでは、そのラインをクラリネットではなく、ホルンに託しています。

いままでとは、真逆な展開。

このサックスとホルンのコンビ。なんだか、とても新鮮です。

特にホルンには、深い音色で攻めてほしいですね。

そして、ゆったりとした八分展開を聴かせてほしいです。

Eアウフタクトの四分ですが、ここだけは四分展開させるつもりで、余裕のあるテヌートで行きたいですね。

・・・

同じところ。

ユーフォとチューバには、二分音符での重要な進行が課せられています。

これは、2拍ずつのコード変化を、低音楽器で印象付ける狙いがあります。

深く、しっかり食い込むようなアプローチに期待です。

メゾ・ピアノですが、音の輪郭をちゃんとさせてアプローチさせてくださいね。

・・

Fから。

主題の動きが、木管に返されます。

中音域のレガートラインがリード楽器となり、金管が分化して、いくつかのオブリガートで盛り上げます。

ペットの上行の合いの手は、アルペジオからのイメージでしょうか。

いい感じで盛り上がっています。

正確なリズムで。

そして、できれば関連するアルペジオを使った基礎練習をして、音階に慣れておきたいです。

・・・

ここは、ペット1と2だけの仕事になっていますね~、、

あえて欲を言えば・・

この箇所、、、音楽的にはペット3番にも、加わってもらい、5度を形成したかったところなのでしょうが、、

ひょっとして作者が、中学高校バンドの場合のペット3番の「扱い」に配慮して、あえて手を加えたと見ることが出来るかも・・・

つまり、教育的見地から見た、作者の「吹奏楽コンクール課題曲」の『作り方』、なのかも知れません。

それだったら、ナイスsign03

(つづく)

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2011年7月30日 (土)

課題曲解説:南風のマーチ⑫

<合奏指導編⑤>

Cから。

テーマの動きが中低音群に渡されます。

ここでは、Trio前のお膳立てとしても、サウンドづくりを試されているようなものですね。

音だけでなく、一つひとつの四分、八分音符のカタチを要求されるところ。

審査員は、そこに集中していますよ(笑)

Tb、Euph、Tuba、それにBcl、Bsaxは、八分音符の「音価」、つまり、音の長さについて、十分な表現ができるようなリズム練習を徹底したいです。

・・

D2小節前と1小節前の、それぞれ3拍目と4拍目の八分音符が、上行の短いブリッジの役割になっていることに注意してくださいね。

この八分。メリハリのきいた、ていねいな、キリッとした切り方のアクセントポイントにしたいですね。

D~

(符点四分+八分)+(八分4つ)~

この繰り返しが、いかに叙情的に、かつ、しっかりした技術で流せるか、、ですね。

大きな意味でのレガートラインなのですが、同時に、八分音符のしっかりしたアンサンブルの完成にも留意したいです。

Dでは、Tbが二分音符で進行にまわることもあって、四分単位のビート感が見失われがちです。

そうならないよう、いっそう、リズム移行を意識しながら進めたいです。

・・・

頭打ちと後打ちのコンビネーション・・これを確実に積み重ねることですね。

全員が、それをベースに、リズムに集中したいです。

ここでは、最大に、マーチとしての仕上げが要求されると思います。

(つづく)

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2011年7月26日 (火)

課題曲解説:南風のマーチ⑪

こころぐ<合奏指導編④>

Bから。

Aの主題に応じるかのように、主題を回帰させています。

そして、対旋律の登場。

ここでは、アルトクラ、テナーサックス、ユーフォニウムですね。

大きな流れを作っている主題の音にかき消されないような、レガートながらもメリハリのある音が必要だと思います。

考えてみれば、ここ、多勢に無勢wobbly

クラ、サックスたち木管群の、うねって聴こえるメロディのなか、自然な音量でラインを聴かせるのは、けっこうしんどいですね。

つまり、音量で、ではなく、あくまで、『美しく』聴かせてやりたいわけです。

・・

同時に、美しさを追求した上で、音量の確保も必要なのだと思います。

たとえば、アルトクラのない場合も多いと思いますが・・・

その場合は、テナーとユーフォだけの仕事になるわけですよね。

そうなると音量確保も、中学とかだと、厳しいねsweat01

「アルトクラがない」場合、に限って、ここは、2ndクラあたりから加勢に入ってもいいかもしれません。

アルトクラの譜面をオクターブ下に移調すると、ちょうどB管の低音域ぎりぎりいっぱいに収まりますよ。

(これはあくまで各地域の吹奏楽連盟に確認ください。アルトクラが編成に含まれるときにそれをすると、失格対象のこともありますので、ご注意くださいね)

///

この場所は、曲想から考えて、どこの団体も同じようなサウンドになりがちだと思います。

どこかに、そのバンドの特徴・・のようなものが作れないかな~、、そんなことを考えたい部分ですね。

(つづく)

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2011年7月23日 (土)

課題曲解説:南風のマーチ⑩

<合奏指導編③>

Aアウフタクトからのクラリネット。

あくまで、軽やかで、小気味のいい音に期待したいです。

重みや太さにこだわることのない、純粋な音。

その実現に総力を結集すべきです。

逆に、変に重みや太さみこだわるとロクなことがない。。。bearing

確かに、「旋律の歌い方」はいっぱい考えられると思いますが・・

でもね、ここは大きい、重い、太い・・の方向に行っちゃうと、深みにハマるかもしれません。

大切な、クラの自然な音の表現が出来なくなると思います。

でも、多いんよね、こういう演奏してる学校。。

(こんなコト、やってるの、日本のクラだけやで。ホンマ、crying

・・・

そして、同じところ。

ホルンと低音域の刻みです。

思い切りのいい発音で、「ズッ」って言わせてくださいね(笑)

特にチューバ。アタックが遅れて聴こえるところですよ。

いちはやく、音の<先端>を客席に伝えてください。

それをすることで、クラのノリにもつながるし、合奏全体を引き立てることになります。

//

Bの、1小節前。

ペットと高音木管、グロッケンの合いの手。

作者が語っているように、「行進曲としては異質な要素・・」の登場ですね。

こういうのが出てきてくれるところが、この曲の楽しい部分じゃないかな(笑)

随所に、音楽のアクセントづくりが出来ることにもなり、曲の特徴づくりにも一役買いそうなキャラクター!、、

若々しい、この曲のポピュラリックな一面を示しています。

(つづく)

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2011年7月20日 (水)

課題曲解説:南風のマーチ⑨

<合奏指導編②>

2小節目の、中低音域の全音符。

これには魅力を感じますな~~coldsweats01

ここの役目は、『十六分音符とのコンビネーション』を成功させること・・・

決して、フォルテの一辺倒だけでは達成できないのは分かってます?よね(笑)

パッセージの木管のほうは、十六分であっても、一つ一つの音を発しながら、ロング(全音符)との和声を感じさせること、ですね。

クロマチックな動きをしながらも、それを最大に意識することが重要だと思います。

・・・

3小節目アウフタクトからのホルンのグリスですが、上がった実音「F」が、一時的には曲の下支えになっています。

浮いた状態になりかねない(そう感じられかねない)ので、落ち着いた表現を心がけたいです。音程的にも、正確なFに固定したいところ。

また、記譜されていないけれど、ややクレッシェンドが基本です。

・・

4小節目。

数年前の「晴天の風」に使われたモチーフでもある音形。

上昇と下降のアンサンブルをうまく聴かせたいです。

1拍目と2拍目のアタマの音を、ややアタックさせ、その音をテヌート気味に強調しておきたいです。

それによっての安心感=安定感に期待です。

・・

4小節目の3拍目から。

一旦、ややディミヌエンド気味に収めて、Aアウフタクトの仕切りなおしにつなげるところ。

元気いっぱいの表現の中にも、次を見据えた展開をみせたいです。

(つづく)

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2011年7月19日 (火)

課題曲解説:南風のマーチ⑧

<合奏指導編①>

この曲。イントロのメリハリが命運を分けますね。。

1、2小節ごとの曲想変化を、どうやって積極表現するかにかかっています。

///

まず、冒頭のトランペット1STの実音「F」の扱いです。

これを、全体のハーモニーの一部と捉えるか、それとも、突出した「ソロ」の音とするか、、

それによって、バランスをキープするための音量づくりが違ってきます。。

最初の関門として、重要な聴かせどころですよ。

そして、その第1発のアタックの長さを、どう設定するか、のさじ加減ですね。

テヌートなのか、突っ張って切り上げるのか、、

はたまた・・

それは、楽譜を見る限りでは、演奏側に一任されていることに、最大に留意したいところです。

・・

2小節目。

ここは、沈みたくないですね(汗)sweat01

だって、、(笑)

普通に楽譜どおりに演奏すれば、沈みまっせ。。wobbly

木管のパッセージは、華やかな印象を紡ぎたいです。

4小節目の、ブリッジにつなげていくには、ここは、華やかさの演出が必須の部分。

木管群には、なかなか大切な部分ですね。

それには、、

やはりディナミクのコントロールが不可欠なのだと思います、

どうやって、曲想に従ったクレッシェンドが達成されるのか、、、

この場所の、とてもデリケートなフレーズに注目し、慎重に、かつダイナミックに表現したいですね。

(つづく)

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2011年7月16日 (土)

課題曲解説:南風のマーチ⑦

前回からの続きのようなのですが・・

同じモチーフを、違う音色、音の発生方法の異なる複数の楽器が一緒に奏じる場合、指揮者が一番に留意することは、「不統一感の除去」のことではないかと思います。

(これって、けっこう、しんどいですよね)

海千山千の社会人ならともかく(笑

中学生に、どうやって、その手練手管を伝授するん??

そんな、単純な疑問が沸きそう(先生方、カワイソーcrying

・・

そういう場合すくなくとも、音程的なずれは、まず避けたいですね。

そして、その次に、「過剰音量」の奏者への指導です。

これ、けっこう、やりにくいのとちゃいます??

///

楽器ごとの音色の差は、まぁ、いうたら「しゃぁないこと」ですやろけれど、それを、あえて逆手にとってサウンドを作り上げる。。。そんな作業がいるわけです。

そして、統一を図る・・それが、この場合、唯一の「正攻法」ともいえる事ですよね。

音量バランス、、これによって各団体の持ち味を引き出して・・

それに、基礎の確認。

リズムの統一も不可避、ですね。

アクションの訓練、滑らさないためのパッセージ練習。

これも、延々と続ければいいというものでもありません。

これらは、量ではなく、質の練習課題、として、効果的な練習方法をとるべき、です。

(つづく)

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