2008年7月27日 (日)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(9)

<天馬の道~吹奏楽のために>

テンポアップさせながら終盤を迎えます。

こういう場合、やっぱりリズムの正確さが注目されるはずです。

1拍に収まってるような小さなパッセージ、それに八分音符の羅列では、裏拍の八分が流れないように歯止めをかける要領で進行させてください。

それだけでも大きく印象が変わります。

あせったようなエンディングにしないよう、終盤の畳みをしながらも注意が必要です。

・・・・・・・・

まとめとして。

これは難しい曲を選んじゃったねsweat01

 天馬の道。。。ダントツで一番しんどいんとちゃうやろか??

でも、もう替えられへんで。catface

覚悟を決めて、思い切って、真正面から勝負するんですよ!!

そうすれば道は開けるかもしれません。

・・

最後に。

この曲を上手く聴かせるポイントの、最後の一つ。

それは、勢い余って音程を高く取らないことだと思う。

逆に言えば、高いほうに音程を外さないように演奏することが最低限度の条件ではないだろうか?

ともあれこの曲、音程が上ずると主音の説得力が激減してしまうような気がする。

「低い」からと早合点して、むやみにチューニング管を入れないこと!!

音が合ってないな、と思ったら、それは「高い」時が圧倒的です、多分。

チューニング管を入れるのではなく、少し抜いて、リラックスした唇で演奏を心がけてくださいね。

的確なピッチで堂々たる演奏を、ね。

道は開ける!!!!!!!!!

(おわり)

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2008年7月26日 (土)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(8)

<天馬の道~吹奏楽のために>

J

フルートの絶妙のソロの部分。

この曲の中でただ1箇所、一本だけの、「どソロ」にハーモニーコードだけが並立しているところ。

ほかの旋律と重ねなかった理由は、多分、ほかの楽器に邪魔されたくなかったんだろうなbleah

あ~~いやいや、ここを一番引き立てたかったからではないでしょうか。(笑

前半部分を回帰させて思い起こさせ、フルートだけのメロディラインを心の奥底に浸透させる。。。

とことん静かに、扇情的ノスタルディスティックな世界に引き込む。

たくさんの旋律ラインで重ねてきたいままでとは完全に180度、転換させている!

そして、ここから少しずつ、また回転の速い、喧騒の後半へと戻っていく・・・

いちばん、想像力をたくましく張り巡らせストーリー性を持たせられるようにしていることに注目してほしい。

その起爆剤ともなっているソロ。

そのからくりさえ分かれば、この中間部の組み立てにも大きく役に立つと思います。

・・・・

L~

主題が繰り返され終盤を迎える準備です。

ここは演奏技術の「ためし」です。

強弱・スラーのなかのアーティキレーション・音符の長さの指定・・

しっかり発音してください。

楽譜の指定がうやむやにならないように吹きましょう。

特に読譜が勝負。とにかく楽譜の通り遵守してください。

かつ、読みながら演奏するのではなく自分の中から出てくる音楽にしてしまうことが必要。

完全に暗譜してください。

譜面を見ながらだとアタックが不十分だったり遅れたりしそうなリズム展開が続きます。

音楽をきびきび作動させるように!

(つづく)

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2008年7月25日 (金)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(7)

<天馬の道~吹奏楽のために>

G~

Fとの違いは、構成規模の差でしょうか。

クレッシェンドされた後のダイナミックなtutti、管楽器の鳴り!

ここの各楽団の鳴りは、とても楽しみなところですね。実力が浮き彫りです。

上手く演奏するポイントは、音量にたよらないことかもしれません。

・・

参加する楽器群が一変。

同一楽器のなかで分業し、違う楽器同士それぞれがペアとなって、より「聴き取りやすい音」で全体音量が増す・・・

これは大変熟慮された構成だと思います。

クラ&サックス

フルート&クラ

ホルン&サックス

クラ&ペット・・・

同一の楽器を2ラインに分け、他の楽器とタッグし各々複合させることで全体の一体感をも狙っているようです。

なんだか、課題曲Ⅱ『晴天の風』の手法を思い出しました。

・・・・・・・

I から。

美しいアダージョですね。

クラリネット・ソリが威力を発揮します。

一定の息で圧力を加え、もらさずフレーズを終える~

音量や押しのことは楽器に任せて、ひたすら『いい音』でロングする。。。

そんな気分で吹けるといいですね、、、

・・・・

クラリネットの唄う音色(ねいろ)、もう一度チェックしてほしいです。

リード音させてないか? 装着位置が低くないか?

重い(=厚い)イチモツ付けてないか? (リードのことだよ/笑

クラリネットのファ(左手親指の)、レ(真ん中の)、あたりの音を使って、楽器が振動させられているか、リードを替えたときにはチェックするといいのではないでしょうか。

カンタービレの実力を要求される場所です。

リードのことを考え直す!!

この曲のクラリネットは、ここの音を基準に選びたいくらい重要。

ソロのつもりでリードを用意してくださいね。

(つづく)

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2008年7月24日 (木)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(6)

<天馬の道~吹奏楽のために>

F~

低音楽器のキザミ。

十六分でもなく四分音符でもなく、八分音符にされていますが、音の長さに十分配慮してほしい意思が感じられます。

曲を進行させるに必要な長さってあるよね。

そして、強さのバランス・アクセントの突っ込み。

それらが上手く配合されてリズムセクションは役目を果たすことになる。

(それはどんな曲も同じですけれど)

3/4に拍子が変わった理由は、12/8からの変化、ってとこかな?

リズムを、いわば親戚関係にある拍子に移行させて、ひとつの変容のカタチをあらわしているわけですね。

変則マーチのような、拍の脈打ち(笑

中低音、とりわけ支えのバス属が、難しい八分の音の「歯切れ」をうまくこなしてくれることに期待up

低い音になればなるほど、強弱のコントラストをしっかりがんばってください。

・・・・・・・

ここの隠されたポイントは『変拍子』!!

なんか、アルメニアンダンスpartⅠを彷彿とさせる醍醐味。

なんと、木管のスラーのなかに細かなフレージングが存在し、基本は3拍子体制のくせに、一定の感じで進めにくいリズムになっている!

どこに重きを置くかをあらかじめ決めて統一しておき、それを身体で感じながら、メロディ推進して下さい。

そして、均一な速度で思い切って躍動させてほしい。

また、各拍の頭の揃える練習を、同時に入念に行なってほしいと思います。

(つづく)

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2008年7月23日 (水)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(5)

<天馬の道~吹奏楽のために>

D~

ダブルバーを越え、一気に中間部に突入。

木管が、いわば小フーガを思わせる掛け合わせを聴かせる。

フルート、オーボエ&クラ1番が先発隊。

今までの『雅楽演奏』から一転、バッハの技法へと変容soon

この「変容」こそこの曲の隠されたテーマだよ。

だから、ここの木管の掛け合い、とっても重要!

雰囲気をイッペンさせる必要さえ感じる。

時間と空間をまさに超越、みたいな。

・・

この先発隊、拍子も4/4になって表現が複雑になっていく。

八分と十六分のコンビネーションでは軽快に正確に。

きびきびした立ち回りを見せたい。

また、レガートでは流れないような工夫をしてほしい。

そそくさと行ってしまわないように~

・・・・・

木管高音部~中音~低音部への受け継ぎ。

それぞれの音量ではなく、参加本数の自然増加による横への「増幅」のところ。

D4小節目のアルトサックスは、フルートなどの先発部隊と1オクターブ差になるため、音域対比、つまり、すべての音の支えになることに注目。

音域的には高音から低音に移行するつなぎ、でしょうか。

全然、目立たないんだけれど・・・

ここは、すべてを支えてやるつもりで吹く!

とにかく、軽い感じのパッセージワークにしてしまわないように。

そしてこの1番アルトの1小節は、次に出てくる中低音域の楽器群につなぐことで、この曲は進行する。

だからとてつもなく重要なパッセージなんだ!!、と思う。

・・・・・・・・

D~E~

アーティキレーション遵守coldsweats01

ここの審査のネタは、一言で言うと『譜面どおりの基本が出来ているかどうか』、だと思います。

逆に言うと、この曲の恐さ、審査の注目点の一つが『楽譜に忠実に』演奏しながら、かつ『演奏効果を発揮できるか』だと思うのです。

その中心となる場所が、ここです。

(つづく)

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2008年7月22日 (火)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(4)

<天馬の道~吹奏楽のために>

B~

leggieroが掛かり、ダブルバーの所よりむしろここからのほうが場面の状況変化が激しい。

まさに天馬の飛翔。

音の比べあい。木管と金管の単純比較、でもないけれど、、(笑)

全楽器が天馬の登場をたたえるのですが、はて、どうしたことか。

ここのダイナミクに注目したい。

木管群に mpを、金管&打楽器に mfを指定!!

おまけに、Aサックスに至っては、1番がmp、2番にmf。

おや~、どしたんだろう??

何か考えがあって、そうしたんだろーけれどwobbly

音の浸透性(楽器の特性)を読んだのかな??

曲の展開からいって、どちらかというと木管がほしいところです。

たっぷり鳴らして、木管楽器の煌(きら)びやかな音色が萎えないように!!

・・

リズム運びが3種類くらいしかないので、その楽器群ごとに音のまとめすると、けっこう早くここはクリアできるかもしれません。

まぁ、それも普段の個人練でなにをされているか、そのやり方次第だけれど。

・・・・

二拍3連符はくっきりと浮かび上がるように、遠慮なく響かせてください。

Cに向かってcrescなんですけれど、あまりに早くからやってしまうと伝馬の間が持たなくなってしまい「トン馬」になりそう。。。

あああ、いうてもうたわいな、、

なんか大阪のおっさんギャグみたいな。。rain

大阪で「テンマ」というと環状線の『天満』のことになる。

ええとこでっせ、天満。名物の商店街があり人情に溢れている。

若い頃、ぼくはその辺り(天六)に住んでたこともありテンマには愛着がある。

あ~、この曲スキやで。

大阪の皆さん、がんばってチョ~助sun

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2008年7月21日 (月)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(3)

<天馬の道~吹奏楽のために>

A~

旋律はサックスなどのラインです。

これにいくつかのラインが絡んだ構成。

いずれも12/8拍子特有の{1拍}の長さの保持が、そのまま曲の推進力になっているので動きの中で上手くアンサンブルして絡めていってください。

・・・

ところでこの曲、2~3のラインをほぼ全楽器で鳴らす場面が多いように思う。

コンデンス作成段階で決めた旋律・副旋律・オブリガートなどのモチーフを横に広い楽器構成で進めるハラのようだ。

指導者はこういう場合、各楽器のバランスに気を配りながらも、全員が適切な音量に達しているかどうか、常にチェックしていく必要があり、時間がかかりそう。

必ず、しっかり鳴らしたい。

中学高校とかだと、これは相当、手間がいるよね。

・・

また、レガートが多く引かれ、アーティキレーションの運びも気になる。

クレッシェンドの中でも特に圧力を入れる「勘所(かんどころ)」のことを意識してください。

それをすることで曲がかなり完成に近くなると思います。

例えば、Aからの旋律群(サックスなど)の場合、A2小節目の1拍目に圧力ポイントがあるため、Aの4拍目に少しクレッシェンドを加えることで、A2小節目の1拍目がより生きてきます。

そんな細工が面白いほど効果を発する、そんな曲ではないでしょうか。

・・・・・・

Aの3小節目に引かれたクレッシェンド。

これはぼくには日の出の瞬間に思えます。

雄大な、大自然の象徴・・

まさに、その無限の力が顔を出す時、、そんな一瞬ではないでしょうか。

またA4小節目にも松葉マークのクレッシェンドがあります。

こちらのほうでは少し加速度を上げる目的みたいですね。

このあたり、単なる音量増の意味ではなく、聴きあいしながらの音量バランスが試される重要なチェックポイントになりそうです。

・・・・・・・・

piu^mossoの前の2小節でaccel.がかかります。

それぞれの音のアタックポイントがどこなのか、事前に探ることが必要なのですが、もっと重要なのは、曲の最初からのストーリー性をバンドで統一しておくことだと思います。

それによってaccel.自身の速度が決まり、また冒頭から14小節目までのイントロが完成できるのだと思います。

(つづく)

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2008年7月16日 (水)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(2)

<天馬の道~吹奏楽のために>

はて、この曲の天馬、いったい何を意味してんだろ??

・・・

いきなり話が変わるが、天馬で思い出したことがある。

ギリシャ神話に登場する『天馬』は天空を駆け、オリンポスの山々を悠然と飛来する神馬だったような気がする。(ぼくのつたない記憶で恐縮ですが)

また、天馬は、太陽の象徴でもある。

神々とともに時空を超える。

夜明けには太陽として空に舞い、人々は信仰を仰ぐ、、、

そして天動説の時代、地球の周りを回る太陽は、時間をも支配し、夜明けを告げるものもやはり太陽だったのだ。

( あまり言うと文才がないのがバレバレになるので、やめとく。bleah )

・・・・・・

ふぅ~、、、前置きが長かったが。

つまり、ここでの天馬とは、太陽であり宇宙でもあり、またこの世、そのものではあるまいか?

この曲で、それはスペースデザインされて楽譜にはまり、時間の流れが音でイメージされる。

夜明け前。

すべての始まりの時(紀元の時といってもいい)が最初の4小節に込められている。

少し長めにとられた序章が続く。15小節目のPiu^mossoで夜が明ける。

さらに18小節目まで、イントロダクションの流れを持続、その動きが具体化され展開する。

そして、B。

いよいよ、人々の前に天馬が現れる。

(つづく)

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2008年7月15日 (火)

課題曲解説 天馬の道~吹奏楽のために(1)

<天馬の道~吹奏楽のために>

メタモルフォージズという音楽用語がある。

近代になって開発された、ソナタ形式に対することばである。

意味は、『変容』とでも直訳すべきだろうか。

つまり、ソナタ形式がA→B→Aが基本なのに対し、メタモルフォージズの場合はA→B→C→D・・・といくらでも変幻自在の変化をする。

変幻豊かなストーリー性を持ち、時には予想を上回る変化をもたらすことも。

その手法を用いて、曲は展開する。

・・・・

最初、天馬の目覚めをゆっくり聴かせる木管。

が、序盤の4小節が過ぎ去るや否や、さっそく少しずつ変化が開始される。

天馬の飛行に至るまでのウォーミングアップが始まるんだね。(笑)

・・・

冒頭の装飾音符ですが、拍より前に出すのでなく、拍の頭に合わせて発音したほうが統一し易い場面でしょう。

木管の合わせの方法に一考を要すところ。

大阪市音楽団の参考演奏では、秋山先生がタクトの先を突きあげた瞬間を狙ったようです。。。

ぁぁ、、、、、、なんか余計なことを言ってしまったかも。。。汗

//////

20代前半の、学校を出たばかりの若い作者が、精魂を込めた力作。

大切に演奏してあげてくださいね。

(つづく)

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